レディ・ジョーカー

本日11日も早朝外出です。

昨年の今日といえば.....
映画【レディ・ジョーカー】という作品が公開された日でした。
日活が撮影所創業50周年を期して
石原プロの特別協力を得て製作に挑んだ2004年最高最大の話題作.......
だったようです。
映画化絶対不可能といわれていた
非常に人気の高い高村薫さんの小説が原作でした。

映画の制作に携わっていたのは2003年から2004年にかけて。
劇中にビール工場が出てきます。
日の出ビール工場。
この工場を描くのが私の仕事のひとつでした。

ビール工場のリサーチをしなければいけません。
2004年2月9日
何人かのスタッフで2件のビール工場に行きました。
サントリー武蔵野ビール工場
キリン横浜ビアビレッジ
葉も同伴okと言われたので一緒に。

当時の葉はまだ1歳。

葉はサントリーの試飲スペースで私が普段食べさせたことのないチーズおかきをパクパク。

手とお口が止まりません。

キリンのレストランでは.......
ソーセージやらトマトやらチーズやらをまたもやパクパク。

ママたちに付き合ってくれたご褒美で黙っていたけど.....
ホントによく食べたぁ〜〜〜〜っ＠＠！ていう1日でした。

それから.......

そうそう。
この作品の打ち上げは新宿の京王プラザホテルで行われました。
これまたプロデューサーの配慮で葉同伴で出席させて頂きました。

こういう仕事がらみだったりするときは
仕事に支障がないように.....と
いつも以上に葉に神経が集中してあまり私自身の心に余裕がありません。
上のパクパク写真も下のお写真も仲間が撮ってくれたものです。

長塚京三さんに「この子はどこの子だ？」って抱っこされていたね。
ここでも美味しいごはんを
行儀良く椅子にお座りして一生懸命パクパク食べていました。

↑普段は飲めない甘いジュースを次々皆さんに注がれて呑んべえ状態の葉です。
おかげでこの後オムツはパンパカパンでしたっ。

だから
私にとってこの【レディ・ジョーカー】は
どうしても葉のパクパクモグモグした顔を思い出す
懐かしい作品になってしまったのです。

レディ・ジョーカー

• 出版社/メーカー: 日活
• 発売日: 2005/06/21
• メディア: DVD

銀のエンゼル

昨年
2004年12月18日映画【銀のエンゼル】新宿シネマミラノにて公開されました。

一昨年から昨年にかけての冬
葉がまだ元気だったころに制作していた作品です。

今でこそ、北海道テレビ放送の【水曜どうでしょう】もメジャーになりましたが
撮影当時はまだまだ「何それ？」って感じで
監督の鈴井貴之さんも
出演している大泉洋さんも
東京ではそんなに知られていない時代でした。

鈴井さん......
初めてお会いしたとき
絶対私より年下だと思っていました。
それくらい若々しいのですが実は........でした。
大泉洋さん......
漢字は違いますが「ヨウ」さんなので親近感が沸きます:-)
しかも驚いたことに生年月日が葉と同じ4月3日ですっ！
どうってことはないのですが......
なんだか葉と共通点を持っている人が成功しているのを見るのは嬉しいです。

【銀のエンゼル】
チョコボールのくちばしに
金や銀のエンゼルが出ると
おもちゃのカンヅメがもらえるおなじみのお菓子。
カンヅメももちろんうれしいでしょうけれど、
銀のエンゼルが出るだけで何だかとても幸せな気分になります。
これは「チョコボールの箱についている銀のエンゼル」を通じて、
夢や幸せを描いた人と人のふれあいの物語でした。
とってもとってもやさしい気持ちにさせてくれる作品です。

超低予算作品でしたし
東京国際映画祭に出品されたものの
公式公開は全国順番に回る単館上映でした。
ご覧になれなかったかたは機会があれば是非。

銀のエンゼル

• 出版社/メーカー: ビデオメーカー
• 発売日: 2005/09/24
• メディア: DVD

OUT

2002年2月
映画【OUT】 の撮影は始まりました。
米国エドガー賞にノミネートされ、国際的にも評価が高い桐野夏生さんの原作。
私の大好きな平山組、平山秀幸監督の作品でした。

平凡なパート主婦の仲間が
犯罪にのめりこんでいくプロセスを克明に描いたストーリー。
個人的には大の苦手なシーン満載なのですが.....
不思議と自然に引き込まれていって
いつの間にか「うわ〜気分良い！」って思えてしまう作品に仕上がっています。
ただ.....
非常に重い題材なので賛否は別れると思いますが......。

1月頃、ひとりの助監督にこう質問されました。

   leafさん、3月半ばくらいって
   お腹にメイクしてそのまま2時間ぐらい立ったまま
   スタジオにいることは可能ですか？

当時私は葉を身ごもっていました。
予定日は3月31日でしたからそろそろ臨月に入ろうかというときでした。
ちょうど産休のためこの作品の仕上げには関われないな、
と残念に思っていたので
できれば何らかの形でかかわりたいと思い.....

   いいですけど.....ただその時期はもう実家に帰っているかもしれません。

作品中、
西田尚美演じるギャンブル狂の亭主から暴力を受ける妊娠中の主婦が出てきます。
聞くだけで耳をふさぎたくなりますが.......
妊娠中のお腹を夫に蹴られるシーンがあります。
そのアザになったお腹を見せるシーンの撮影に私のお腹を......
ということだったのです。

結局、
実家に帰る私と撮影スケジュールが合わず
この話もこのシーンもなくなりました。

   残念だなぁ〜
   生まれてきて大きくなったら見せてあげたかったのに....

と当時は思っていましたが..........

今思えば........

本当にこのとき出演しなくてよかった.....と思います。

きっと
その後、葉と一緒にビール工場 に行った
この助監督も監督もスタッフも.....
そう思っているのではないでしょうか.......。

OUT

• 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
• 発売日: 2004/01/23
• メディア: DVD

おはらい

朝起きたら、目がボンボンに腫れていました。

dada(夫)までチガウヒトミタイといいます＠＠
人相も違うけれど視界も違います。
ヨウヨ、こんなママのお顔見たことないね。
ママってわかるかなぁ？

あ〜あ
こんな時に限って
朝早くから外出しなければ行けない仕事が入っているのです。

ここは調布にある布多天神社。

なんだかここの狛犬はお顔が小さくてかわいい。
そう思ってパチリ。

今日はある映画作品のスタッフ顔合わせ。
ほとんどの作品はそのときにお祓いをします。
無事に事故病気をせずに撮影を行うことができますように。

大体、神主さんを呼んで
撮影所のスタジオで行うことが多いのですが.......
今日は大安で神主さんが秒刻みで動いているため
とても撮影所まで行っていられない........

ということで
私たちスタッフの方が直接神社まで出向いたというわけです。
神社で行うお祓いは私は初めてです。

その後、撮影所で顔合わせやら打合せやらがつづき.........
おそるおそる鏡を見たら
少し目は重いものの.......何とかいつもの顔に戻っていました。
やれやれ。
もうママってわかるね、ヨウヨ:-)

さくら桜サクラ

昨日4月6日は朝3時起きで
3月から撮影が始まった映画のロケ立ち会いに行ってきました。
（実際は無粋な携帯メールで起こされ2時半に起きました。）

埼玉県の幸手市

まるでこの季節のためにだけあるような.......
とっても桜の綺麗なところです。

葉にも見せてあげたかったなぁ〜。
桃色、黄緑色、黄色、水色。
春そのものの色彩が本当に美しい。
春の色はそのまま葉のイメージなんです。

でも.......

朝5時半に到着して.....
昼になっても温まらず.......
恐ろしく恐ろしく寒かったです。

そして.....

夜自宅に戻ったときは......
さすがに睡眠時間2時間半では歳なのか身体が持たず
パタンキューでした＠＠
でもスタッフの皆さんは
ほとんど徹夜明けで現地集合→撮影だったようです。
頭が下がります。

この作品は...........
演出家蜷川幸雄さん(70)の長女で
写真家の蜷川実花さん(33)の長編映画監督デビュー作「さくらん」。
安野モヨコさん原作漫画の映画化です。
主演は土屋アンナさん(22)。
江戸時代の遊郭を舞台にしたお話で....
この映画自体は葉にはまだまだ早い内容です。
個人的な予想では........
とても色彩が鮮やかな作品になりそう...かな。
2007年春公開予定です。

さくらん

• 作者: 安野 モヨコ
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2003/11
• メディア: コミック

子ぎつねヘレン

昨年の春から夏にかけて制作していた
【子ぎつねヘレン】という映画が現在公開されています。

目も耳も鼻もきかない三重苦の子ぎつねと共に
成長していく少年の姿を描く物語。
実際のベストセラーを映画化した作品です。

以前..........こんなことがあって以来
我が家では「ヘレン」を「へしこ」と読んでいます＠＠

春休み作品ということもあって
たくさんのお客様に観ていただいているようです。

葉は私が参加した作品を映画館で観たことがありませんでした。
まだ小さかったので普通の映画館には行けなかったのです。
葉は動物が大好きでした。
唯一ママズクラブシアターで上映されることになった【クイール】。
TVの予告やママズクラブシアターでの予告で観て....
「あ。わんわん！」
と興味津々。

お！連れて行こうかな？

でも、どうしても上映当日葉を劇場に連れて行くことはできなかったのでした。

これからだって嫌と言うほど沢山見せてあげられるから.....。

そう思って諦めたように思います.........。

何で行けなかったんだっけ。行けば良かったな.......。

そう時々思います。

この【子ぎつねヘレン】もきっと行きたいって言ったかもしれません。
近所のお兄ちゃんたちはみんな春休みに見に行ったみたいです。

これからも......

仕事をするたびにこんなことを想うのかもしれませんね。

子ぎつねヘレンがのこしたもの

• 作者: 竹田津 実
• 出版社/メーカー: 偕成社
• 発売日: 2005/09
• メディア: 単行本

クイール

• 出版社/メーカー: 松竹
• 発売日: 2005/12/22
• メディア: DVD

クイール

• 出版社/メーカー: 松竹
• 発売日: 2004/09/25
• メディア: DVD

おはらい-2

最近、お仕事で忙しくしています。
3本掛け持ち。
おかげでblogも更新のみです。
ごめんなさい。

そのうちの1本。
既に水面下ではずっと
テスト撮影をしたり
テスト合成をしたり.......
かなり忙しい日々を過ごしてきていたのですが..........

やっと正式に動き始めました。

市川崑監督、石坂浩二主演
【犬神家の一族】

10日お祓いとスタッフの顔合わせがありました。
映画でいうお祓いは
無事に事故や病気をせずに撮影を行うことができますように。
そう祈願する儀式です。

市川崑監督は現在90歳。
私の祖母と同じ歳です。
この年の人は頭がきれて強い。
2人を見ているとそんな気がします。

市川監督とご一緒できるのがとても嬉しい。
ワクワクしています。

ママは........
葉も90歳まで生きて欲しかったな。
ママがどんなに長生きしても
90歳の葉に逢うことはできなかったとは思うけど.......
深い深い人生を
思いっきり踏みしめる一生を葉には過ごして欲しかった。

監督が羨ましい。

ないものねだりってわかってはいるけれど
監督を見ていて........
ママはついそんな気持ちになりました。

大事にそっと頂いて来ちゃった
お昼に出たお弁当の包装紙です:-)

犬神家の一族

1976年10月16日
横溝正史原作の映画【犬神家の一族】が公開されました。
水面にニョッキリ突き出た白い二本足。
街中に貼られたあのポスターの衝撃は今でも忘れません。

30年後の今年2006年。
当時と同じ石坂浩二さん主演で
当時と同じ市川崑監督がメガホンをとる同作品がリメイクされます。

同じ...といえば

警部------加藤武さん
神主------大滝秀治さん

そして......

テーマ曲

この映画のテーマ曲は、個人的にとても好きなんです。
物語の内容は怖いミステリーですが
この曲からは人間の深く美しい情愛が伝わってくるような気がするのです。

さて。

今日からロケ隊出発です。
明日、長野の上田市でクランクインです。
チャンスがあれば
お休みせずに更新していきたいのですが
もしかしたら
お留守にするかもしれません。

---

葉もママと上田行こうね。
きっとまた満開の桜が見られるよ:-)

犬神家の一族

• 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
• 発売日: 2000/08/25
• メディア: DVD

犬神奉公会

横溝正史の推理小説【犬神家の一族】

昭和22年2月、
那須湖畔の別荘で信州財界の大物
犬神佐兵衛が莫大な遺産を残してこの世を去るところからこのお話は始まります。

前作でこの遺言状を読み上げるシーンで眼帯の怪しい人が登場します。

犬神奉公会会長。
遺言状の内容にも結構幅を利かせている謎の組織です。
原作でも映画でも詳しく説明されていません。
とにかく謎だらけ。
たぶん.....彼等は犬神佐兵衛翁の闇の部分を実行していた組織なのでしょう。

犬神奉公会。
出てくるのはこのワンシーンのみです。

なのに.......

今回2006年版の【犬神家の一族】制作にあたり.......
思いのほか、この犬神奉公会ファンが多いのに驚かされました。
スタッフには監督をはじめ当時のスタッフもいらっしゃいますが
子どもの頃に見たという世代もたくさん。
セリフを全て覚えてしまっているくらいのフリークがいっぱい＠＠

スタッフ同士の間で
そういう人たちをこう呼んでいます。

犬神奉公会

もっとハッキリ言えば

自称　犬神奉公会会長　だらけなのです＠＠

やれやれ。

中には......

前作のロケ地を忠実に探し出すスタッフや.....

↑ココどこのシーンだかわかります？
30年間の年月を3本の幹の太さを見ると感じることができます。

はたまた
こんなものを大事にとっておいたり.......

市川組は3時に必ずヤクルトを出すんだよ。

とおっしゃる石坂浩二さんのひとことで
毎回午後3時に配られるヤクルト。
この空き容器(！)を大切に持ち帰ったり.......

あ、これ石坂さんからの個人的な差し入れなんですよ。
よけいにありがたいでしょう？
でも、午後3時にどこにいるかわからないロケ隊。
ヤクルトさんと随時連絡を取らなければいけない制作部はたいへんそうです＠＠

ところで.....

葉はヤクルト飲んだことあったかなぁ？

---

私的営業告知

明日4月28日(金)
minaswing のライブが吉祥寺であります。
CHA CHA HOUSE
武蔵野市吉祥寺本町2-13-14　Ｂ1
tel.[phone]
葉の大好きだったブラジル音楽minaswingの音をお楽しみ下さい。
葉の大好きなお友だち、パウリーニョがゲストで出演してくれます。
お時間のある方はどうぞ。

犬神家の一族

• 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
• 発売日: 2000/08/25
• メディア: DVD

初恋

本日より【初恋】という映画が公開されました。

3億円事件を映画化した作品です。

3億円事件...知ってます？
1968年12月10日、
東京都府中市で3億円が強奪されました。
人ひとり傷つけずに、わずか数分で。
未だに犯人は見つかっていません。

この作品は
事件の実行犯が女子高生だった、
という大胆な発想で書かれた
小説「初恋」（中原みすず著者）の映画化です。

当時、生きる望みを失っていた女子高生が、
ジャズ喫茶で知り合った東大生に恋心を抱き、
その学生が練った現金強奪計画に参加。
白バイ警官を装った実行犯という大役を果たすまでを
回想形式でつづっています。

主演は宮﨑あおいさん。
彼女は映画のためにバイクの免許も取得しました。
すごい。

この作品を撮っているときはあまり知られていなかった相手役の小出恵介さん。
1番60年代っぽくっていいなぁ〜と思っていたら
最近ではドラマ【おいしいプロポーズ】でも人気のようです。
1度見ましたが映画の中の岸役とは全然違うのでびっくり。

この作品。
1968年の新宿が出てきます。
近いようで遠い時代:-)
この頃の資料ってあるようでないんです。
でも図書館や資料館にいっぱい通って
パズルのように風景をつなぐ作業は結構楽しかったかも。

また......
ちょっと遊ばせてもらっちゃいました。

わかります？

これじゃ見えませんね。

見えましたか？
yoh とミナスゥイングの看板があります。
葉の本名看板もチラリ。
これは読めませんけど。
うふふ。
内緒です。

この作品には印象的なセリフがあります。

わたしの中の喪失感は今も消えない。
それは心の傷に時効はないから。

たぶんどんな人の心にも
いろいろな想いが錯綜する言葉なのではないかと思います。

原作をお読みになりたい方はこちらから↓

初恋

• 作者: 中原 みすず
• 出版社/メーカー: リトルモア
• 発売日: 2002/02
• メディア: 単行本