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新聞記事 [戸籍]

昨日の要望書提出に関して新聞各社が記事にして下さっています。







昨日の記事でも触れましたが、
2007年5月31日、法務省と川崎市に
電子化後の戸籍に削除された亡き我が子の名前を記載できるよう求める
要請書を提出してきました。





この戸籍の件をご存じない方に
ざっとご説明したいと思います。





自分が守るべき子どもを亡くし
自分より先に亡くなるはずのない子どもたちを喪った親は
例えようのない程の心のいたみとともに、
そのほとんどの人が生きる希望を失っています。

私の息子、葉は
2004年10月2日にウイルス性急性脳炎による急性脳症で他界しました。
2歳5ヶ月でした。
小さな子の遺品には限りがあります。
最も思い出したくないICUでの記録であるカルテでさえ遺品のひとつとなります。
たとえそれを欲しいと思っても、
辛くてそれを取り寄せることさえできない親御さんが実際大勢いらっしゃいます。
私自身、1年経ってやっと病院に連絡し
その際、親子証明が必要な戸籍謄本が必要だと言われ
区役所で取り寄せたところ、その自治体では数ヶ月前に電子化が終了し
葉の名前はそこから末梢されているという事実を知りました。
生まれたことも亡くなったこともそこには記されていません。
3人家族であるはずなのに
一見子どものいない夫婦になっていたのです。
このような場合は平成改製原戸籍を取り寄せればいいのですから
事務手続きはなんの問題もないのかもしれません。
ですが、この処理による
子どもを2度喪ったような
また子どもと2度引き裂かれたような
国から大事な子どもを拒否されたような喪失感は
また、親から生きていく希望を奪うことになるのです。

一旦子どもを亡くしてしまいますと、
親はさまざまな「諦めなくてはいけないこと」に直面することになります。
もちろん、亡くなった子が生き返ってくれることはないのですから
それは仕方のないことかもしれません。
しかし
子を亡くした親は子を想わずに残りの人生を生きていくことができません。
これは世間でよく言われる「後ろ向き」ではなく
逆に想うことで「前に向いて」歩く大きな支えになっているのです。
私たちの数少ない生きる希望、支えをどうか奪わないで欲しいと心から願います。

戸籍の電子化によりこのような問題が発生することは
当初どなたも想像していなかったことかもしれません。
しかし、実際には私のような親が大勢います。
あるひとつの遺族の会でアンケートを取った結果
約90%もの親が同じ気持ちであることがわかりました。
このような更なる精神的打撃を遺族に与えないためにも
希望する者が申請した場合に限り
削除された子どもの名も
親と一緒に電子化後の戸籍に入れてもらえるよう要請してきたのです。


更に詳しい今までの記事はこちらから。







書類の提出後
多くの新聞記者たちによる記者会見が開かれました。





皆さん、とても熱心に私たちの意見に耳を傾けてくださいました。
こころから感謝しています。
そして、数社の新聞社が
かなりのスペースを取って記事にしてくださっています。


これらの記事をご覧になった方々の気持ちに一石を投げる結果になりますように。
まだこの事実をご存じない人々の心に私たちの想いが届きますように。
そして
もし
同じような想いをもたれた方々がいらっしゃったなら
ぜひ、その想いを勇気を出して法務省に届けてください。
各個人が声をあげることで
きっと扉は開かれていくのだと信じています。
法務省の連絡先はこちらから。




効率化ばかりに目を向けず
ほんの少し
人間の知恵やまごころを持ってお互い接することができれば、
そこから多くの方々が
少しずつでも希望を持って歩くことができるのだと信じています。





どうかこの想いが届きますように。




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mamaru

届きますように!
私もこの件でleafさんにメールしようと、今朝思っていたところでした。
ということで、別途ご連絡いたします~。
でも、新聞記事よかった!
by mamaru (2007-06-01 22:00) 

comemon03

必ず届きます!
(そう強く信じましょう)

効率化ばかり優先させ人の心を置き去りにする「法による統治」は、やがてその社会体制そのものを崩壊させる危険性を多分に含んでいます。
leafさんのブログを読ませて頂き、子供を亡くすという"事実”が親にとっては筆舌に絶しがたい"真実”であると強く認識させられました。
我が家にももうすぐ2歳になる息子がおります。葉くんの写真を見る度に何となくだぶってしまい、その都度ギュッと抱きしめてしまいたくなります。

leafさんにとってこれから出会うことが約束されている新しい命が、一刻も早くその身許に訪れるよう心から祈っております!
by comemon03 (2007-06-01 23:08) 

ちかあき

leafさんの文面を読んで、こどもをなくした私たち親の気持ちが
全てここにこめられている・・・と涙がとまりませんでした。
個々に法務省に思いを届けるとは、具体的にどのようにすれば
よいのでしょうか?
気持ちはあってもその場でうまく思いを表現することが難しいです。
leafさんのうしろから「私もそう思ってます」ってこぶしだけ掲げても
だめですものね・・・
動いてみたいのにためらうばかりで恥ずかしいです・・・
by ちかあき (2007-06-02 00:45) 

nako

★mamaruさん
ありがとうございます。
後ほど御連絡します〜〜!

★comemon03さん
ありがとうございます。
信じたいと思います。

★ちかあきさん
記事の中に法務省のHPのURLをリンクさせました。
↑「法務省の連絡先はこちらから」をポチッとしてみて下さい。
右下、下から4番目くらいにメール投稿の案内があります。
そこから意見を言って下さっても良いし、
直接お電話で訴えてもいいと思います。
新聞を見ました。
同じ気持ちです!
だけでもいいと思います。
少し前までは相手にもしてもらえませんでした。
でも、同じような親の気持ちが集まっていけば
きっと心に届いていってくれるのだと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
by nako (2007-06-02 06:05) 

ゆうママ

ちかあきさんのおっしゃるとおり、leafさんの文面にはこどもを亡くした親の思いがすべて込められていると感じます。
私は思いを文章にすることが、とても苦手なのですが、先程、法務省のHPにメールを送りました。
たくさんの思いにどうか扉が開かれますように・・。
by ゆうママ (2007-06-02 09:44) 

Yucy

ご自身もお辛い中、勇気をもって立ち上がり、
たくさんの声を届けてくださってありがとうございました。
先日、病院にカルテ開示の申請を出してきました。
必要書類として、さっそく戸籍謄本を取得しなければ
ならず、近々この問題と直面することになります。
法務省にわたしの微力な一声も届けたいと思います。
どうか、心が伝わりますように。
by Yucy (2007-06-02 23:39) 

nako

★ゆうママさん
ゆうママさんの勇気、
きっと法務省に届くと思います。

★Yucyさん
行政が常に感情で動いていたら大変であることは
多少は理解できるところもあります。
しかし、その行政そのものだって
本来は私たち「こころ」のあるはずの人間のためのもの。
本当に「こころ」を感じて欲しいです。
by nako (2007-06-03 13:29) 

応援しています。
知ることから始めるのも大切ですものね 
by (2007-06-03 19:49) 

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