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りんごの木の下で [小さないのち]

現在「小さないのち」という
葉と似たような病気で小さな子どもを亡くした親の会に参加しています。

葉を亡くした直後
自分では我ながらびっくりするほど冷静だったようにも思います。
映画やドラマで見るように取り乱すこともなく....。
でも自分がまるで自分の映画やドラマを観ているような......。
かといって
今思い起こすと当時の記憶がそれほどハッキリしていない部分もあるのです。

何が起きたのか
あまりにも恐ろしくて理解しようとしてもできませんでした。

しばらくして
日に日に自分の心のコントロールができなくなることが多くなりました。
突然部屋の中で叫びだしたこともあります。
突然呼吸がしにくくなって苦しくなることもありました。
誰かに話したいのに
だれも側にいてくれません。
当たり前です。
みんな、仕事をしている平日の日中だったり
寝静まった真夜中だったりするわけですから.....。
携帯電話のアドレスをずっとア行から
誰か電話できそうな名前を探すのですが
いつも誰ひとり探し出せず
声にならない叫び声をあげていました。


あぁ、こんな時みんなどうしているんだろう


今年の夏、ある知り合いが
「葉の育児日記を整理してみたら」
とアドバイスをくれました。
また、
同時期に別の知り合いが
mixiというソーシャルネットワークのサイトを紹介してくれました。


その2つの意見を参考に始めたのが実はこのblogです。


そして先日もうひとつの新しいことを始めました。
先程の「小さないのち」会員だけが参加できる掲示板の管理です。
これがあれば、
もしかしたら誰にも電話できない時間帯
あんなに苦しかった心が少し安らぐ人がいるかもしれない。

タイトルは「りんごの木の下で」

「小さないのち」代表の坂下ひろこさんの著書
【小さないのちとの約束】という本の中にこんな一説がありました。

ある女性記者が坂下さんに言った言葉です。

 坂下さん。りんごの木を植えよう!
 無力に駆られながらも、
 私はこの仕事を通してりんごの木を植え続けているつもりなの。
 そこに実がなるのはずっとずっと先のことだと思っているの。
 地球の誰かさんのためにするの。

 急がなくても、走らなくても、しばし立ち止まっても
 苗を植えることだけをやめてしまわなければいい。

そんなりんごの木の下で
亡くした子どもたちのことを語り合えればいいな、
と思って名付けました。

ただ......
初めてのことなので自分につとまるかどうか不安はいっぱいです。
だけど
ほんの少しでも
誰かの心の支えとして役に立てる掲示板であればいいな...と思い
挑戦していこうと思っています。


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ラムねーさん

どんなことでも、思い出を整理し、現実と向き合うことはとても大切なのですね。
4年前に12歳で亡くなったシェパードのサリー・・・実は、亡くなる数年前から、この犬は母にとって娘であり、親友であり、パートナーであり・・・と言う風に1頭で何役もこなす存在になっていました。
サリーが来たときは父は元気で、私も独身で実家に帰省していました。やがて父が亡くなり、直後に私が結婚して実家を離れました。
サリーが逝った時、母は生まれて初めて独りぼっちになりました。いわゆる「ペットロス症候群」が母を襲い、それは何ヶ月も続きました。
このとき、私が助言を求めたカナダ人のセラピストもまた、思い出を整理し、その一つ一つに本気で泣くと、次にその思い出に向き合ったときには、気持ちはずいぶん楽になっているのよ、と教えてくれました。感情を殺さず、できれば誰かに利いてもらい、そして整理をして・・・そして心に余裕が出来たら、新しい家族を迎えることが理想的。
優しいお話でした。

leafさんのBLOGを拝見していると、そのセラピストを思い出します。
by ラムねーさん (2006-01-11 08:59) 

そうか・・・思い出を整理することも大事なんですね。。。
by (2006-01-11 09:24) 

mamakulo

実は私は葉くんがこの世に生を受けた年に流産してるんです。
川の水が高いところから低いところに流れるように
子供も育っていくものと思っていた私にとって流産はショックな出来事でした。
それから数年経って子供を授かったときの喜びや今育児へ向かう姿勢は
あの悲しい流産の経験があったからこそで、
もし私があのとき流産していなかったらもしかしたら育児を大事にしなかった
かもしれないと思うときがあります。
別れは必ず来る、子供が大きくなり私の元から巣立っていく別れ、生と死…。
別れに向かって私は子育てをしているのだから
この瞬間瞬間を大事にしていかなければと思うのです。
私の昔枯れてしまったりんごの実は芽を出してくれた、そう思っています。
by mamakulo (2006-01-11 09:34) 

震災の後、わが町とお隣りの町にりんごの苗を植えよう!
プロジェクトのお手伝いをさせてもらったことがあります。
震災で大切ないのちを失った人、大切な思い出を失った人、
りんごを育てることでそれぞれの想いを整理し、納得し、
そしてお互いを癒し・・・10年以上続けられていますが
立派に花を付け実を付けた木々を見て、わたしもどれだけ
勇気づけられたことでしょう。心を寄せ合って互いを大切に
生きていきたいですね。管理のお仕事、しんどい時もあると
思いますが、リキ入れすぎない程度にleafさんのペースで♪
by (2006-01-11 11:13) 

ラムねーさん

ふと、気になって自分のコメントを見て愕然・・・誤字の嵐!!!

実家に帰省・・・実家に寄生
誰かに利いて・・・誰かに聞いて

失礼いたしました。
by ラムねーさん (2006-01-11 15:06) 

mamaru

りんごの木のデザインを見て、leafさんの年賀状を思い出しました。
赤いりんごが命の輝きを感じさせますね。素敵。
掲示板、こころの交流ができる場になるといいですね。
by mamaru (2006-01-11 18:08) 

azuki

ごめんなさい・・・。
とっても心に響くんですが、言葉に出来ません・・・。
by azuki (2006-01-11 21:25) 

すいすえみ〜

辛いこと、悲しいこと、自分ひとりの胸にしまって、耐えることは余計に自分を辛くしてしまうだけ。
心のバランスをとるために、人は泣いたり、愚痴ったり、叫んだりしても、いいんだよ。心を壊してしまわないように。それは、とても大切なこと。
そんな場所の管理のお仕事、大変だと思うけど、頑張ってくださいね。
でも、leafさんが辛くなったら、いつでも連絡してくださいね。
by すいすえみ〜 (2006-01-11 22:26) 

yulala

とってもステキな活動だと思います。
その場所があれば救われる人がたくさんいるでしょうね。
辛いことがあればここにどんどん書いてくださいね。
いつでもお話聞きます。
誰かを癒すことで自分も癒される。。
leafさんにとって『りんごの木の下で』がそうなりますように。
by yulala (2006-01-12 04:05) 

お身体に気をつけて、無理なさらずね。
赤いリンゴが、尊い命の象徴のようです。
ほんとうに素敵なデザインです。
by (2006-01-12 16:03) 

nako

★ラムねーさん
私も同じようなことを
どこかで読んだか誰かに言われたかしたように思います。
そう...ハッキリしていないのです。
何が何だかわからずにいて.....。
未だに霧の中で手探り状態でいる始末です。
精神学的にどうなのかはよくわかりませんが
葉のことを思いだしているとき
葉のことを誰かにお話ししているときが
私には一番心安らぐことだとわかりました。
不思議と自然に自己防衛のため
人間は正しい方向に動いていくものなのでしょうか?

★fumilinさん
整理することはきっと大切なのですね。
今は私、まだ吐き出しているばかりかもしれないけれど...:-)

★mamakuloさん
そうですか。
お辛いことがあったのですね。
りんごの実、大事に育てましょうね。

★toucoさん
りんごというのは本当に象徴的に利用されているものなのですね。
そういえばアダムとイブの木もりんごでしたっけ。

★mamaruさん
そうですね。
私もそれを心から望んでいます。

★azukIさん
コメントを残していって下さってどうもありがとう。

★すいすえみ〜さん
どうもありがとうございます。
心のバランスって本当に難しいですよね。
ホント、難しい。

★yulalaさん
本当に苦しい時って
実際には自分自身しか頼る相手はいないのかもしれないと思っています。
でも、心を打ち明けられる相手がいる場合とない場合では
天と地ほど違うものです。
自分はひとりぼっちじゃないんだ
そう参加者が思える掲示板を目指せたらいいな、と思っています。

★qoooさん
尊い命の象徴....。
素敵なコメントをどうもありがとうございます。
by nako (2006-01-13 23:06) 

nina_day

誰にも話せない時間帯…あります。つらいですね。
弟が亡くなったとき、彼氏に警察についていってもらったのです。その日彼氏は隣ですんなり寝て、寝息が聞こえる横でひとりで朝まで眠れませんでした。彼氏は自分の状態を理解していたようですが、ルームメイトの友人がなかなか泣き顔を見せない私を手紙でですが、冷たい…と評されました。私はその子には生の感情をぶつけきらなかっただけで、礼儀を尽くしたつもりでした。二重にショックで他人は理解できないというトラウマのようになって、東京でルームメイトが寝る横で、眠れない時が時折ありました。今は家族がいるおかげか、寝れないということは全くないです。なので、というかそろそろ^^;それを理解してくれる旦那様が現れて欲しいなぁ…と思うのですが。まず出会いを祈ってます。
マイナスに心棒が通るからプラスなんですって。leafさんの言葉って本当に心があって愛があって、私は大好きです。今は、ヨウヨくんのお話を読んでいると、なんだか柔らかい羽根のクッションのように、心が和らぎますよ〜。
by nina_day (2006-01-14 02:10) 

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