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グリーフカード [小さないのち]

11月28日
厚生労働省のインフルエンザ脳症研究班が
インフルエンザ脳症ガイドライン(1.4MB pdf)を発表しました。

これは岡山大学医学部小児科の森島教授が中心となってまとめたものです。
【小さないのち】代表の坂下ひろこさんもメンバーに入っています。

乳幼児に発症しやすいインフルエンザ脳症
(1)初期対応
(2)診断
(3)治療指針
などについてまとめているものです。
また、インフルエンザ脳症の後遺症に対する「リハビリテーション」や、
発病した子供を持つ家族への望ましい対応をまとめた「家族ケア」
子供を亡くした遺族への「遺族ケア」についても記載されています。
参加された班員の先生方からは、
インフルエンザ脳症に限らず、小児救急の現場で活用できる
と評価いただいているそうです。

その最後に.....
死亡退院時家族に渡す【グリーフカード】についての記載があります。
これはインフルエンザ脳症に限らず
小さな子を亡くしたご家族に向けたカードです。

先日エンゼルカードについて触れました。
このエンゼルカードが【グリーフカード】です。
当初予定していたエンゼルカードの名称は
ある企業が登録商標を出していたということで使用できなくなったのだそうです。
あらあら。

どうしてもなくならない病気とはいえ
小さな子がそんな頻繁に亡くなるわけではありません。
印刷物ではコストもかかりますし
病院の片隅に追いやられ棚に積んだまま忘れられてしまう危険性もあります。
確実に病院側から遺族に渡して貰えるように
net上からダウンロードしてA4サイズでプリントアウトすることを考えています。
これを4つ折りしてもらうと
A6サイズの4ページもののカードが出来上がります。

A6サイズは...
多くの自治体が取り入れている母子手帳のサイズです。
もっと大きいサイズの地域もありますが
A6サイズなら確実に母子手帳に大事に挟んで保管してもらうことができます。
子どもを亡くした母にとって
母子手帳は大事な大事な遺品のひとつだからです。

今年の夏から
坂下さんと上記の形状も含めてご相談させていただきながら
デザインを数点出してみました。

ある本に書いてありましたが
故人にちなんだ活動をすることで心の安らぎがえられる場合があるそうです。
人を助ける為に自分自身を捧げるとき、
私たちは愛する故人を永遠のものとすると同時に
自分の人生に新しい意味を与えることができるのだとか。
また
愛する者を亡くした人間は素晴らしい長所をもつようにもなるのだそうです。
それは同じような苦しみを味わっている人たちに対して
前より思いやりをもつようになること。

確かにそうかもしれません....。

これをダウンロードできるのは現在はまだ岡山大学医学部小児科だけです。
来年4月頃にはもう少し多くのサイトでできるようになるはずです。

本当はこんなカード、
使用しなくてもいい世の中であればいいのですけど.....。


バタバタしてきました。
少し皆さんのところへお散歩する時間が少なくなるかもしれません。
突然ひょいっと伺います。


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コメント 10

U3

 普及活動お疲れ様です。
最近あまりお邪魔していないので
エンゼルカードの話も見過ごしてしまいました。ごめんなさい。
皆さまが頭を絞って考え出された事に対してこんな事を率直に言って
大変失礼とは存じますが(カードのネーミングは難しいと思いますが)
グリーフカードでは正直あまりイメージが浸透しない気もします。
 名称が確定しているので今更と言うこともあるとは存じますが
一度名称を公募してみては如何でしょうか。
この病気の認知度を上げる普及活動にも繋がると思うし
更にいろいろな人に協力して頂ける機会が広がるとわたしは思うのです。
必要であれば著名なコピーライターの方に相談なされると言うのも手ではないでしょうか。旨く表現できるかどうかは分りませんがわたしももし出来るのであれば名称を考えてみたいと思います。
by U3 (2005-12-03 08:10) 

普及すればいいようで、必要ないともっといい・・・矛盾してますが、
確かにそうですね。
leafさん・・・御身体どうぞ、ご自愛くださいね。
どうしても、華奢で美しい人がバタバタだといわれると、
大丈夫かな~って心配しちゃいます。
美味しいもの一杯たべて、よく寝てくださいね。
by (2005-12-03 10:52) 

新型インフルエンザ、流行らないことを祈るばかりです。
by (2005-12-03 20:09) 

nako

★ブラウンパパさん
貴重な意見ありがとうございます。
このネーミングは
厚生労働省を含めた
インフルエンザ脳症研究班で決められたものだと思います。
これは特に病気を限定せず
小さな子を亡くした人全てを対象にしたカードです。
griefという単語は悲しみという意味です。
確かに外来語としてはあまり親しみのある言葉とは言えません。
私自身、
葉を失って初めて知った言葉でした。
海外ではグリーフケアの研究が随分浸透していると聞きます。
それに比べ我が国では
悲しみの中にいる人へのケアが十分確立されているとはいえません。
また「人が亡くなる」ということを
あまり表に出してはいけないという心理が働いているようにも感じます。
特に日本人は「耐える」「我慢する」ことを
美徳としていたふしがあります。
いつも元気でいることが要求されるため
悲しみと正面から向き合うのが困難だったのでは....。
そのせいでグリーフケアという言葉はおろか
考え方も遅れていたのかもしれません。
入院中は悲痛な中にも病院と繋がっている安心感があります。
でも子どもが亡くなったとたんに
全てのものに見捨てられた孤独感にさいなまれます。
このカードはそのときのためのカードです。
決して魔法のカードではないけれど
唯一自分と外とをつなぎ止めておける
精神的な支えになるカードであって欲しいと思います。
予算が発生している性格のものではないので
公募という形を取るのは難しいのですが
皆さんからよいアイデアが出れば
将来的に提案することは可能かもしれません。

★fumilinさん
バタバタと言うよりドタバタです:-)
寝てる暇ないかも〜!!!

★tanaka-ma3さん
ホントですね。
by nako (2005-12-03 20:23) 

ラムねーさん

う~~~ん、leafさんが「ドタバタ」ね・・・
寝る時間もないほどお忙しいと、ますます細くなっちゃうわよ。
私が代わって上げたいわ。

なんだか切ないカードです。
そのカードを必要としないでいられることが、幸せなのだって・・・考えさせられます。
by ラムねーさん (2005-12-03 22:35) 

nako

★ラムねーさん
うふふ、代わって代わって〜:-)
でもその前にねー様の足が早く良くなりますように!
by nako (2005-12-04 09:54) 

yulala

お忙しくなるんですね。。
今朝もかなり冷え込んでるので、お体壊さないように
お気をつけくださいね。
思いやりの心・・・私も持たなくっちゃ。
by yulala (2005-12-04 09:54) 

nako

★yulalaさん
おはよーございます。
寒いですね。
早速お砂糖の入った熱いミルクティで血糖値と体温上げました:-)
by nako (2005-12-04 09:56) 

mamaru

いのちのメッセージ展とかのイベントや、最近、よく病院などが開催しているコンサートなんかでPRできるといいかもしれませんね。
私も何かいい機会がないか気をつけておきます。
その1枚のカードが、その人のこころの大切なものになるかもしれないんだもの。
by mamaru (2005-12-05 13:20) 

yangt3

コメントありがとうございます.
私自身も2年前に 敬愛する上司の突然の訃報に
立ち直れないまま、現在を過ごしております.
2歳、5歳、6歳の子供の親として
1市民としても、健康を取り巻く問題を
なんとかしなければと思っています.
by yangt3 (2005-12-22 10:11) 

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