ありがとう

1年が経ちました。

1年間1日も欠かしたことのない白いユリの花です。
今回はママとばあやんとじいやんとチャン(上の妹)からのお花だよ。

この1年、葉を想わない瞬間は1秒たりともありませんでした。
これはよく考えるとある意味驚くべきことです。
夫のこと、大事な仕事のことでさえ
そこまで常に想い続けていることはそうそうありません。
「想う」ことが供養だという考え方を尊重するのであれば
私たちは常に彼を「想っている」ので
1周忌に何か特別なことを催す必要はないともいえました。
なのでお客様を招いて何か特別なことをするつもりはありませんでした。
ママはいちおう葉の好きなプリンやフルーツケーキを焼いたけど。

それでも1日から3日までの間
本当に予測外の方々が美しいお花と共に訪れてくれました。
海外からわざわざ送り届けてくれた友人もいます。
おかげで我が家のリビングは綺麗なお花屋さんみたいになりました。

あ、それからもっと嬉しいこともあったよね。
葉の大好きなお祭りのお囃子が
太鼓と笛の音と共に家の前を通り過ぎていきました。
本当だったらあそこで太鼓を叩いて踊っているのは葉だったかもしれない。

さて。
我が家の裏には、葉より6ヶ月ほど下の小さなガールフレンドがいました。
殆どおしゃべりもできなかった彼女がもうお話をしています。
昨年の葉より完璧に正しい日本語になっています。
一瞬どんどん抜かされていく寂しさと苦しさを感じました。

昨年の夏、
彼女のママがちょうど臨月だったため
窓際で羨ましそうに外を見ている彼女と
既に外に出て遊んでいる葉は
なぜかいつも窓越しに見つめ合っていました。
たまにお外に出て一緒に階段を昇るとき
葉は彼女を一丁前にエスコートしていました。
自分だってまだ危ういのに......。

「葉のこと覚えてる？」
当時彼女はまだ2歳にもなっていません。
しかも1年ぶりです。
もう忘れちゃったよね......そう思いながらこわごわ尋ねてみました。
「ヨウヨ覚えてるよ。」
するとお母さんが
「ときどき葉くんのことをうちで話してくれるんですよ。」
思わず涙が出ました。

ありがとう。
嬉しいね、ヨウヨ。

コメント 9

ヨウヨ君はleafさんや周りのみんなの胸の中に、
確かに、存在しているのですね。
魂の中に、生き続けているのですね。
by (2005-10-04 20:05) 

leafさんは、こうして改めて、ヨウヨくんとの別れと向き合って、
とても辛かったと思います。
でも、とても強くなり、一歩前に進む、前向きな力を感じました。
ヨウヨくんも、そんなleafさんを、笑顔で見ているような気がします。
by すいすえみ〜 (2005-10-04 21:17) 

赤ちゃんがあるときお腹の中の話をしてくれるというけれど、ことばがわからなくてもこどもたちってお話できるんですよねぇ。
ヨウヨ君がいつまでも小さいままの記憶、当然のことなのだけど、周囲の成長と比べたとき、急に時間が感じられますよね。
でも、みんなに想われて雲の上で白いお花に囲まれてにこにこしてそうです！
by mamaru (2005-10-04 23:01) 

白いユリのお花、とってもきれいですね。
いろいろあるユリのお花の中で、私も白いユリが一番好きです。
leafさんちのお花屋さんのようなリビング
すご～くいい香りがするんでしょうね。。
ヨウヨくんも甘い香りをくんくんしてにっこりしていますね。
by yulala (2005-10-05 09:10) 

★qoooさん
そう思えると嬉しいです。

★すいすえみ〜さん
正直やっぱりちょっと苦しかったです。
忘れかけていることもありましたし.......。
でもこのblogを見てくださる皆さんの存在が
最後まで思い出して書き残す力を与えてくれました。

★mamaruさん
あ、そうか。
2歳くらいまでは
お腹の中にいたことを覚えているって言いますよね。
だから葉のことも覚えていてくれたのかぁ。
ってことはもう少ししたらやっぱり忘れられちゃうのでしょうか？

★yulalaさん
きっと顔を輝かせて
「ぅわぁ〜！キレーねーぇー！」
って叫んでいると思います。
by nako (2005-10-06 00:20) 

　こうやって人々の記憶のなかに残って行くんですね！
by U3 (2005-10-08 19:23) 

★ブラウンパパさん
そうだといいな。
by nako (2005-10-09 00:01) 

leafさま、
はじめまして。
プラウンパパさまのおっしゃるとおり、このオヤジの記憶にも
leafさまと葉君のこのエピソードがしっかり残りますよ！！
by Kimball (2005-10-20 00:24) 

★Kimballさん
はじめまして。
nice!&コメントありがとうございます。
何よりも嬉しい言葉です。
by nako (2005-10-20 00:43)