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バレエ・フォー・ライフ [béjart]

ベジャール・バレエ・ローザンヌ来日公演がスタートしました。
【バレエ・フォー・ライフ】を観に行ってきました。









Maurice Béjart♥






私がたぶんこの世で最も尊敬している人物です。




【バレエ・フォー・ライフ】は
同じ45歳という若さで亡くなった
クィーンのフレディ・マーキュリーと
彼の分身でもあったダンサージョルジュ・ドンへのオマージュとして
1997年に発表された作品です。



若くして逝ってしまった者たちの作品



日本での初演は1998年でした。
私はこのときの【ベジャール・ガラ】で、こんな夢のような経験をしました。




ベジャールとジョルジュ・ドン。
私が彼らに出逢ってからもう20数年になります。
その間バレエ団の名称も変われば
当然、ダンサーの顔ぶれもかなり変わってきています。

日本人ダンサーの中では1番好きだった小林十市さんは
残念ながら既にもう退団されています。
(今ドラマのプリマダムに出演されていますね)
現在、日本人で唯一このカンパニーに在籍している那須野圭右さん。
なんとなく十市さんを彷彿とさせます。

初演当時からフレディを踊っているジュリアン・ファヴローさん。
少年から男性へ。

10年間の間にこんなにお顔が変わりました。




開演。
静かに陽が落ちるように会場の灯りが薄暗く落ちていきます。
徐々に暗く.....暗く.....
幕が少しずつ上がり......
どこからともなく風の音が聴こえてきます...........。

ダンサーたちが自らセリフを語ります。
これだけ激しい踊りの中、ほぼマイクなしで。
オペラや能を思い起こさせます。
これも古典バレエでは考えられませんよね:-)

途中「Radio Ga Ga」など
思わず一緒に歌いたくなりましたが観客はみんな静か。
みんなで歌えばいいのに〜!
って思ったのは私だけでしょうか?




なぜ私はこのバレエ団がこんなに好きなのでしょうね。
常に美を追究し、そして常に斬新。

同じベジャール作品でもほかのバレエ団が踊ると
全く違う作品になってしまいます。
不思議なのですが.........。

男性中心のバレエと言われたりもしまけど
人間の踊り。
私はそんな感じがします。

日本びいきのベジャールさん。
それまで身体を外に向けることが基本のバレエに
身体を内に向けて踊るお能の動きを取り入れたのは彼が最初です。

他のバレエ団だと気になる
ジャンプの高さだのバランスだのというテクニック。
このバレエ団のダンサーには気になるところが全くありません。
どのダンサーも完璧。
みんなジャール作品を表現することだけに集中し
人間の身体が表現できうる限りの美しさを
私たちに見せてくれるのです。


魂が訴えてくる



そんな感じです。



だから
私はいつも彼らの踊りを観るたびに
最後は知らないうちに涙が出てきてしまうのです。

うふふ。すごい惚れ込み様でしょう:-)





カーテンコールの少し前。
小林十市さんが私の目の前を横切って外へ出て行かれました。
きっとそのまま楽屋に向かわれたのでしょう。




会場でこんな募金をしていました。
フレディ・マーキュリー協会の募金
気持ちだけの金額を一口.......。




いつもは絶対買わないTシャツも....つい..............。





ジョルジュ・ドンが亡くなったのは1992年11月30日。
もう14年も経つんですね。
帰りにこんな会話が聞こえてきました。

「ねぇ、ジョルジュ・ドンってそんなにすごい人だったの?」

思わず耳を疑いましたが
あぁー、知らない人が多くなってきているのかもしれませんね。






私は彼以上の素晴らしいダンサーを知りません。
ラスト近くに大きなスクリーンに彼のフィルムが上映されます。
【神々の道化】
本当にダンサーの神を見ているようでした。



ベジャールとドン。
彼らと同じ時代に生まれてきたことを
彼らの作品をこの目で同じ空気の中で見ることができたことを
私は神様に感謝したいです。

今回、ベジャールさんは来日直前にドクターストップがかかり
同行されていないとのこと。
少しでもよい方向に体調が回復されますように。








ねえ、ヨウヨ
できれば
葉にも彼の本当の舞台を見せてあげたかったな......

ママは葉が生まれる前から
ずっとずっと
こう言い続けてきたね.........
6歳になったら一緒に見に行こうね........って。
ママのささやかな夢でした。







来週は【愛、それはダンス】を母と観に行きます。








生誕80年記念 ベジャール!

生誕80年記念 ベジャール!

  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィー・シー
  • 発売日: 2006/01/27
  • メディア: DVD


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コメント 6

miho-rin

leafさん 
大丈夫です。
葉ちゃんは きっと一緒にくっついてきて見てますよ
いっつも一緒。
たまにお友達のT君ちに
遊びに行ったりするかもしれないけれど。。(^.^ゞ
by miho-rin (2006-06-16 09:03) 

ラムねーさん

なんだかお久しぶりです。やっと、それほど待たずに遊びに来ることができるようになりました。いつまで続くことやらね。

ジュリアン・・・ハンサムぅ~~~~~~!!!!!!
つい、キスしたくなっちゃうって感じね。

QUEENは好きですよ。1枚、車にも搭載されてます。
フレディは、鍛えてムキムキになる前のしなやかな美青年時代が好みだわ。
彼は少数民族の血を受け、少数派の宗教で育ち、ゲイで・・・ものすごいコンプレックスだったんですってね。そのパワーがあの曲たちを生み出したのかな?
by ラムねーさん (2006-06-16 21:03) 

見たかったな~~~。
さぞや素敵だったでしょうね~。
いいな~。どんなTシャツですか~!?
by (2006-06-16 22:54) 

nako

★みほさん
そうですね。
いつも一緒です。
ただ.....素直な感想とか
私が考えてもいなかった答えとか......
嬉しい驚きをもっと聴いてみたかったな〜。

★ラムねーさん
フレディ、ねーさまもお好きですか?
私は彼の声が大好きなんです。

★fumilinさん
東京公演は
【バレエ・フォー・ライフ】明日まで。
【愛、それはダンス】は21・22・23日です。
Tシャツは黒で
胸にベジャール・バレエ・ローザンヌのロゴが小さく入っている
とってもシンプルなものです。
....と思ったら
背中にはジル・ロマンの写真プリントが!
by nako (2006-06-17 16:59) 

魂が訴えてくる。。。いいですね、その表現。
いいものを見終えたとき、涙が出てくるかんじ、
わかります。
by (2006-06-18 00:06) 

ピアノフォルテ

こんにちは!前の記事へのコメントで失礼いたします。
l他の方のブログ上にあったleafさんのマークが、とってもきれいでつられて来てしまいました。そしたらベジャールの写真がカスタムペインにあってびっくり!私自身は最近あまりバレエを観ていませんが以前「ルミエール」を映画館に観にいきました。彼の創作過程の様子、おもしろかったです。
ギエムのボレロも今期が最後のようですね。
ドンのボレロを見たのは大学時代ですが、ダンサーによって個性の出る振付ですね。
by ピアノフォルテ (2006-08-11 00:13) 

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