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我が家に届いた葉書を見て.... [ママの独り言]

悲しみを経験したからといって悲しみ方が学べるわけではありません。

葉が倒れたとき
私は心が動けませんでした。
全身が麻痺したように
ただそこに突っ立って前をじっと見つめていました。
ジェットコースターで急下降しているときのように、
目の前の光景が激しくぶつかり合い、
混ざり合ったその光景のひとつひとつを見分けることができませんでした。

今日1日を何とか過ごせば
残された苦しい時期が1日減ってくれるように思うときもあります。



私が思っていたことと同じことが書かれた本がありました。

死別の悲しみを癒すアドバイスブック―家族を亡くしたあなたに

死別の悲しみを癒すアドバイスブック―家族を亡くしたあなたに

  • 作者: キャサリン・M. サンダーズ
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 単行本


以前、親友や葉祥明さんから紹介されつつも
心が重くてどうしても読む気になれなかった本です。
だって死別の悲しみなんて
そう簡単に癒されるわけがないから。

その本にはこんなことも書いてありました。

葬儀の手はずを整えるときは積極的に参加しましょう。
式のやり方について意見を言うことは大きな意味を持ちます。
何かを決定する場に参加することで何一つ思い通りにならないままの状況について
いくらかコントロール能力を回復した気持ちになります。
後になって愛する人の死に関連した
大切な出来事の中で
重要な役割の一部を担うことができた自分を誇らしく思うでしょう。

やむにやまれずではありましたが
葉の葬儀は、私たち夫婦でイチから作り上げたオリジナルのものになりました。
そのときのお話はココココでご紹介しました。
当時はただでさえどうしていいかわからず
半ばパニックになりながらではありましたが
葉のためだけの葬儀をあげることができたのは良かったと思っています。

実を言うと........
私は今まで葬儀というものをそれほど重要視していませんでした。
亡くなってしまったらその人のすべてが終わってしまう。
ただそう思っていました。

でも
葉が亡くなった後、考え方が変わりました。
葬儀に出席してくれた人たちや
電報・お花を下さった人々全員に心から感謝しました。
それらの人たちに自分たちが支えられていることを感じ
とても心が慰められました。
愛する者を失って傷ついているときに
他人からの親切や思いやりを感じることがどんなに大切なことか。
私は身をもって学んだ気がします。
ただ想っているだけでなく
行動して相手に伝えることも非常に大切なのだと痛感しました。

12月も半ばに入り
喪中葉書が今年も何通か我が家に届けられてきています。
今までは「そっとしておこう......」と
何も連絡を取ることなくテーブルの片隅に置くだけの葉書でした。
今年は.....
親しい知人には後でお手紙を書こうと思いました。


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onigurumi

悲しみは、いくら経験しても学べませんね。
私の母も、私の前に6人後に1人送っています。
そんな、母の心を知る事も無く。過ごして来ました。
そして、自分が子供を授かり知りました。
母と父の、深い思いを。悲しみを。
もう、ご存知かもしれませんが。”誕生死”という本が
あります。この本は、いろいろな方の経験が書かれています。
もし、よろしければ。
by onigurumi (2005-12-15 12:52) 

yulala

私も、喪中の葉書をくれた人に
クリスマスカードを送ろうと思っています。
leafさんと同じように・・・
自分がしてもらってうれしかったことを
私もするようにしています。
それは・・・
結婚式などの出欠葉書です。
招待状を受け取ったその日に
出席に○をして投函します。
私がしてもらってとってもうれしかったので・・・。
by yulala (2005-12-15 12:53) 

mamakulo

失った人への思いを原動力にして作品をつくっている友人がいます。
以前彼女が葉祥明さんと一緒にイベントをしたという話を聞きました。
葉祥明さんにとって人の心を思いやることは
ライフワークとなっているんでしょうね。
by mamakulo (2005-12-15 14:09) 

nako

★鬼胡桃さん
【誕生死】という本の存在は知っていましたが
流産死産と私の場合は微妙に違うのでまだ読んだことはありません。
しばらくずっとこの手の本の活字が苦手でした。
正直いうと今でも日によって反応がまちまちです。
少しずつ読めるときにでも......参考にしてみようと思います。
ご紹介ありがとうございます。

★yulalaさん
あ、そうそう。
結婚式のお返事、遅いと困るんですよね。
間髪入れず即答でお返事貰えると嬉しいですよね。

★mamakuloさん
お友だちは本当にエネルギーがある方なのですね。
残念ながら我が家ではまだなかなか思うようには身体が動きません。
でも少しずつマイペースで動いています。
by nako (2005-12-15 18:42) 

そういう本があるんですね。
毎日のように悲惨な事件が起こっていますが、そこには悲しむ家族や人が。
いつ身近に起こってもおかしくない。
by (2005-12-15 20:51) 

miyu

ただ想っているだけでなく、行動して相手に伝えること・・・心に止めておきたいと思います。寒くなってきました。お体、ご自愛くださいね。
by miyu (2005-12-15 21:06) 

kobekko

今日から年賀状の受付が始まったみたいですね・・・
先日もお話しましたが、喪中のハガキ・・・
今、思えば、ちゃんと見てくれてるのかなぁ~って・・・
届く人の一枚と送る人の一枚、
想いがちょっとでも近づけたらいいですね。
by kobekko (2005-12-16 00:23) 

ゴリさん

友人が亡くなったとき、葬儀そのものを開きませんでした。
暫くしてお別れ会なるものを開いて
彼女の生前を楽しく語り合ったのですが
あれはあれで故人の意思を尊重した良い形態だった思いました。

しかし、葬儀は本当になくて良いものかと
自分自身のときにどうしたらよいのか考えさせられました。
今日答えが出たような気がします。
その時抱いている悲しみを少しでも和らげてくれる思いや行動が
残された人たちに大きな役割を持っているんですね。
勿論今までも葬儀に参列する側としてはそういう思いで向ってはいますが
あまりに形式的で、誰のための葬儀なのかと思いたくなるほど
考えさせられるものが多いだけに、自分達はどうしよう
友人のように葬儀無しでも・・・とも思ったのですが
やはり本当に思いの伝わる、形にこだわらないものであれば
必要なものだということが、ハッキリとわかりました。
人は支えあって生きているものですからね。
by ゴリさん (2005-12-16 00:29) 

nina_day

お式のお話、読んできました。
こんなに愛されている家族を…神様はほんとうに、残酷な事をするよね…。
写真を自分の手で残した気持ちとか、すごくよくわかります。
うちの父も最後、ふるえた手でも自分自身の手でシャッターをきっていましたから。
そんな気丈な父であったことを、子どもとしては本当に誇りに思ったのですが
気丈な分、両親は自分自身を、私が想像している以上に責めていると
思うので、いろいろと心配に感じていました。
ただ、お骨になった後は、納骨まで毎晩、家族全員でリビングに弟を囲んで
5人でピロートークして寝て、そうすることで安心を得ていました。

dadaさんのCDアマゾンで注文しました♪
どうやらクリスマス頃に届くみたいなんで…とっても楽しみです!
by nina_day (2005-12-16 01:29) 

悲しみ・・・leafさんの悲しみを思うと、私のなんて・・・。
ただひとつ・・・大きな悲しみを知った人は、
本当に心優しい人が多い。
leafさんもとっても優しい。ヨウヨが膨らませてくれた優しさを感じます。
by (2005-12-16 02:49) 

すいすえみ〜

悲しみは人それぞれ。leafさんの悲しみも、fumilinの悲しみも、私には計り知れない。そして、私には私の悲しみも、心の中に常にあります。
大好きな人、大切な人に、そう伝え続けることって、とっても大事ですよね。わかっていても、難しいし、忘れがちになってしますけど、そういう気持ちを忘れないでいたいな。
by すいすえみ〜 (2005-12-16 16:48) 

みずたま

仲の良かったお友だち、最近疎遠にしていたら
夏にお父様を亡くしたようでした・・・。
喪中ハガキで初めて知りました。
その時、何かしたくて、でも今更なにもできないかと
あきらめモードでしたが・・・。
私もお手紙、書こうとおもいます。
気付かせて下さってありがとうございます。
by みずたま (2005-12-17 02:05) 

nako

★tanaka-ma3さん
ウチに限って......自分だけは.......
っていうのは生きている限りないですね。

★miyuさん
本当に寒くなってきました。
ウォームビズ(何度聞いてもヘンな言葉)で乗り切ります。

★ボニピンさん
心が大事ですね。送る方も受けとる方も。

★ゴリさん
私もまさに同感です。
物事は形式を追うのではなく
その意味を知ることから始まるのだなぁという気がしています。

★にーなさん
やはりお写真撮られたのですね。
家族への想いはとてもとても言葉では言い表せないですね......。
CDの件ありがとうございます!
気に入って頂ければいいのですが.....。

★fumilinさん
悲しみは決して人と比べられないと思います。
fumilinさんの悲しみも大変だったのだと思います。
ただ思いやる優しさを
その悲しさから学ばなくてはいけなかったのかと思うと
本当に悔しいのですが......。

★すいすえみ〜さん
世の中には悲しい想いを抱えている人がたくさんいますね。
私は少し前までそんな簡単なことさえ理解できていない
とっても救いどころのない人間でした。
だめですね......。
もっともっと考えられる人間にならないと..........。

★ちゅんくるさん
お友だちのお気持ちが少しでも温もってて下さると良いですよね。
by nako (2005-12-17 10:55) 

mamaru

我が家も実は喪中。おばあちゃんがなくなったので・・・。
で、悩んだ挙げ句、寒中お見舞いで事後に出そうかなと思ったりしていて。

悲しい思い。
思いやることはできても、分かち合うことはなかなかできず、自分が無力だなぁと思うことがあります。
そんなときは、時の流れるのを待つほかなくて・・・。
でも、思うだけでもよいのかもしれませんね。無力だとしても。
by mamaru (2005-12-24 23:17) 

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