ほっとけない世界のまずしさ

このキャンペーンCMを見て
一言意見を聞いてもらいたくなって
先日↑のキャンペーン事務局に以下のようなmailを出しました。

私は昨年突然のウイルス性脳炎による急性脳症で
あっという間に
本当にあっという間に目の前で息子に先立たれた母親です。
好き嫌いもなくとっても元気で
小児科にも殆どかかったことのない子でした。
発症して心臓が止まるまで10分もありませんでした。
つまり600秒です。
2歳5ヶ月でした。

3秒にひとり貧困からこどもが死んでいる
ほっとけない世界のまずしさ

参加したいと思いました。
でも制作されたこのキャンペーンのCMを見るにつけ違和感を覚えます。
3秒ごとに指を鳴らす。
スタイリッシュに気取ったタレントたち。
その姿と同時に流れる貧困で息を引き取るこどもたち。
そして残された父親母親たちの映像。
そのあまりのイメージの隔たりに
どうしてもしっくり来ない違和感を感じるのです。
むしろ「go to die!」 と言っているようにさえ感じます。

せめて3秒ごとに手を合わせてくれていたら.......
目を閉じてくれたら.......
子を失った母親としてそんな気持ちになりました。

すると
すぐに担当者からお返事を頂きました。

キャンペーンに賛同し事務局で働く人間が
このようなことを言うのはおかしいかもしれないが、
その方も私と同感である、と。
3秒に1人の割合でかわいい子供たちがなくなっていく悲惨な状況を、
クリック一つで表わすのはあまりにも残酷だと思い、
その方は敢えて皆の前でクリックをしないようにしている。小さな反抗だ。
とおっしゃっていました。

ただし
このキャンペーンはとても重要な意味を持っていると思っていること。
飽食の国に生きる人間が生み出しているかもしれない
この世界の貧困にもっと関心をもってもらい、
身近な自分たちの生活のなかから何か改善策を見出してもらいたい、見出したい、
そうおっしゃていました。

コメント 15

こんにちは。初めまして。関連記事から来ました。
私も６年前に次男を２歳３ヶ月で亡くしています。ホワイトバンドも購入しました。私の子供は重い障害があって３歳まで生きられないだろうという宣告もあったので覚悟をしていた事ではあったのですが、leafさんのお子さんは元気なお子さんだったとの事で辛かったでしょうね。
私がホワイトバンドを購入したワケは自分のように子供に先立たれ、辛い思いをする親が少しでも減ってくれればという思いだったんです。キャンペーンへのとらえ方は人それぞれじゃないかな。
初めは好きな芸能人が、好きなスポーツ選手が着けてるからというきっかけでキャンペーンを知る人も多いと聞きます。でも、事務局の方もおっしゃってたように貧困について少しでも沢山の方が感心を持つというのも意味のある事ではないかと思います。
by 森野熊蔵 (2005-08-12 08:35) 

「辛い思いをする親が少しでも減ってくれれば.....」
この気持ちは子を亡くした親のほとんどが想うところですね。
どんなことがあっても小さい子だけは絶対死なない(!)
そんな世界があったらなぁ.........
そう想うのもきっと私だけではないでしょうね。
by nako (2005-08-12 14:18) 

leafさん、はじめまして。
私は今日、ホワイトバンドについてブログを書いたものです。関連記事から飛んできました。

有名人が参加して、スタイリッシュに…には、私も同感です。非常に違和感を感じます。

ですが、有名人が参加することによって、寄り多くの方々に関心をもってもらえる、関心を持ってもらえるまでは無理でも、自分が毎日なにげなくあたり前のように過ごしてしまっている毎日の中で、世界のどこかで、命を落としてる人間がいることを、せめて知るきっかけになるのなら…とも思うのです。

自分のブログにも書きましたが、募金やボランティアって、あまり好きではないんです。人々の善意がまっとうに活かされているかどうかに疑問が残るからです。

私にできることは、たとえばホワイトバンドを着けることで、話の糸口を作り、自分が知ったことを広めていくことぐらいです。

最近、テレビ CMでみた、サッカー選手が出てる骨髄バンクのCM、氷川きよしくんの献血のCM。興味を持つ、きっかけになるんじゃないかと思います。

悲しい思いをする人が減ることを、祈ります。
by sho_rooms (2005-08-22 19:24) 

コメントありがとうございます。
既に子を亡くしてしまった親の感情として
CMの指を鳴らす行為は今もやっぱり好きになれません。
好き嫌いというより見ると心臓が痛くなるのです。
が。
世界にある大きな問題のひとつに
世界の人々が一緒になって考えるきっかけを作っている
このキャンペーン自体には大賛成なんです。
きっかけは何であっても、結果がどんなに微量なことであっても
何もしないより行動に起こすことの方がずっと大事だから。
大切なメッセージに興味を持つ人が増えるといいなと思います。
子を失うことは未来を失うのと同じことだから。
by nako (2005-08-23 02:05) 

違和感、私はやっぱり、息の詰まる感じ、します。
go to die、という方がしっくりくる感じすら･･･
とくにleafさんのような経験を持つ方にはたまらないでしょう。
でも事務局の担当者さんの感情のこもった返信に
私はほっとしました。
こうしていろんな会話をしていくことによってさらに、
興味を持ってくれる方が増えて行くことを祈ります。
by あっこ (2005-09-03 01:01) 

初めまして。

私の右の腕にホワイトバンドがされています。
この３００円でホントになにができるかはわかりませんが
世界平和を願い何か少しで役に立てばという気持ちでしています。ホワイトバンドもだいぶ浸透してきて最近はコンビ二でも売ってます。
それでいいの？と思う反面、３秒に一人子供がこの世から去ってるってこと知らない人が知っただけでも進歩じゃないでしょうか？

そう思うしかないです。知らないおばちゃんがおじちゃんがいくら訴えても聞く耳は持たないと思います。タレントがやってるからだしカッコイイＣＭだからなんですよね。そうしないとみんな興味はもたないと思います。
悲しいけど。

私の子供は今、１才４ヶ月です。遊びながら食べてます。
残さず食べるくらいお腹がすいてることはあまりありません。
「まんま」の一言でお菓子を与えてしまいます。
「ジュース」の一言で飲み物を与えてしまいます。
そんな、馬鹿な私ですがこの右手にしているホワイトバンドをすることで
少しは考えているんです。

馬鹿な私ですが、先日中国で開かれた大食い選手権で優勝した日本人。
メディアはちやほやしてましたが、短い時間で過剰に物を胃に詰め込む行為はおかしいと理解はできます。
そんな、イベント是非、ソマリアとかでやっていただきたい。

キャベツが売り切らないから破棄。
どうにか調理して海外に送れないものか？
確かにキャベツをスープとかにしてレトルトパックに詰め替えて
海外に輸出する、どれだか莫大なお金がかかることぐらい
わかります。でもそうもできない現実に馬鹿な親の私でさえ胸を痛めることはできるんです。

こうやってちょっとでも興味を示す人が増えること、これが今回の目的なんだと思います。

leafさんの気持ちを考えるときっと複雑な気持ちなのでしょうが、これから先５０年後、６０年後にみんながこういった世界の問題を大切に考え世界規模の視野をもっていれてるといいですね。
by ayaking (2005-09-03 13:44) 

★あっこさん
そうですね。
身の回りも国際的にも
会話が最も大事な時代になってきているような気がします。

★ayakingさん
はじめまして。
おっしゃるようにこの企画の目的は
集めるお金そのものよりも
人々の意識を呼び起こすことだと思います。
小さな姿勢が大きく実を結ぶことを望んでやみません。
by nako (2005-09-03 23:20) 

初めまして　　私も関連記事でたどりつきました。
ホワイトバンドを購入し、身につけています。

私は自殺で弟を亡くし、数年感喪失感で悩み、一生この現実と向き合います。
今は、残された家族のためにも当人のためにも、不幸を積み重ねることはよくない
他にもそういった人がいたら、大丈夫って言ってあげなければと思い
心の貧困をなくすのが、私の今のボランティアの目標です。
心が変われば行動が変わると信じています。

スタイリッシュな映像をみつつ、違和感を感じる。それは
ひょっとすると、自分のなかの良心を発見することにもつながるのではないでしょうか？
このCM、自分も広告デザイナーなのでいろいろと考えさせられました。

“秒”という短く、目に見えないものを、身体から発する音だけで表現していて
このCM映像にはBGMもナレーションもなく、悲壮な時間を的確に伝えていると思います。
でも、世界のどこかで死にそうだった人が生き返るために、私たちが動く。
その現実のクリックがその中にも含まれているはずなのではないでしょうか？
制作者でもないのにこんなことを言うのは、おこがましいのですが…。
紀香さんが右腕を上に挙げてクリック、左肘を横にしているのは
この悲惨な現実をここで押さえて、変わる瞬間というように解釈できると思いました。
なんと言うか…広島の平和祈念像のポーズのように。
その後は、私たちに動いて！変えようよ！っていうクリックになっているのでは…と。

これらの表現が、何年か後に成功の表現として、転換され
こんどは『ハッピー』や『ヤッタ！』と、救われた子供達が同じように指を鳴らし、
それが一秒ごと大きなヨロコビの唄になっていく映像が見られればと思います。

長々と差し出がましいことを書き込みました。
本当は制作コンセプトの詳細がサイトに載るとよいかも知れませんね。
私もメールしてみることにします。
そして今後“祈る・手を合わせる”という表現が出たらよいですね。
なにより、成功して変化が訪れることを祈ります。

季節の変わり目です。ご自愛ください。
by nina_day (2005-09-12 02:31) 

申し訳ありません、訂正させて下さい。
>>広島の平和祈念像のポーズのように。
正しくは、長崎の平和祈念像のポーズのように。です
失礼いたしました。
by にーな (2005-09-12 02:42) 

★にーなさん
コメントありがとうございます。
私は映像の仕事をしています。
約15年前は広告の仕事をしていました。

制作コンセプト。
それはやはり「3秒にひとり」だと思います。
この事実は私たち恵まれた先進国の殆どの人間が
今まで考えもしなかった驚きに満ちた恐ろしい事実だからです。

UK版、USA版、フランス版を見たときは
正直「うまい」と思いました。
なのに日本版を見たとき急に胸が苦しくなったのです。
おそらく指を鳴らす行為の文化の違いだと思います。
欧米人は数を数えるとき普通に指を鳴らす習慣があります。
日本人にはあまりありません。
（日本人はむしろ手をたたくでしょう）
そのせいか自然な欧米版に比べて
指を鳴らすことに神経が集中してしまい
3秒中のやるせなさまでは表現されていないように
勝手に感じてしまったのかもしれません。
（フランス版はよく表現されています）
それでも指を鳴らす映像が撮影されたのは
たぶんイメージメッセージを統一させるためだと思います。

初めは「私のひがみ心かな」と感じましたが
思い切ってmailを出した答えを拝見して少しホッとした
というのが正直な気持ちです。

「心が変われば行動が変わる」その通りだと思います。
心の貧しさ、経済の貧しさ。
少しでもなくなっていきますように。
にーなさんのおっしゃるように
何年後かに救われた子供達の「happy click」の映像
ぜひ見たいですよね。
by nako (2005-09-12 20:28) 

このホワイトバンド、物議をかもし出していますね、私も同じことを疑問に思っていました。今日こちらのBLOGをはじめて見させていただいています。記録をゆっくり全部読ませてもらいます。
by MINX (2005-09-29 22:53) 

★norikoさん
はじめまして。
ゆっくりまたいらしてくださいね。
by nako (2005-09-30 12:09) 

自分がこのホワイトバンドを知ったのは、記事にもしましたが、
モデルのＳＨＩＨＯがＨＰで紹介されているのを見たからです。
ｌｅａｆさんの記事を読んで、自分の情けなさに打ちのめされました・・・
うわべしか見れてない自分が恥ずかしくなりました・・・
by kobekko (2005-12-12 13:49) 

★ボニピンさん
恥ずかしいだなんて！
これはきっかけを作るキャンペーンだと思うから
それでいいのだと思います。
ただ次のステップで人々の意識が変わっていけば......
by nako (2005-12-14 07:40) 

私も　あまり深く考えていませんでした
ごめんなさい
いろんな考え方があるんですね
本質、見るようにって　葉君からのメッセージですね
教えてくれてありがとう
by miho-rin (2006-05-08 21:42)